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経営者の方へ

企業は結局「人」


 私たちは多くの経営者の方と接する機会があります。

 常々感じるのは業績も好調で、従業員から信頼されている経営者は「この会社は私のものだ」という姿勢が感じられないことです。

 もちろん、そういった気持ちをもしかしたら奥底でお持ちになられているかもしれません。

 会社債務の個人補償など高いリスクと賢明な働きによって会社を育ててきた経営者の多くは、会社に資本金を拠出した段階でそのお金が「会社法人」としての別の人格の持ち物になる、などとは考えづらいのも事実かもしれません。


 しかし、経営者一人では会社は維持・発展できません。


 従業員はじめとした「人」がその会社を支えているのです。




労働意欲の維持と向上は経営者の使命

 
 言うまでもなく「人」は感情動物です。

 理屈では分かっていても態度や言葉によって急に意欲が減退したり、逆にやる気になったり、そういう複雑な動物なのです。

 結局従業員である「人」を叱咤激励し育んでいかなければ会社の発展もないのです。

 従業員の気分や感情ばかりに気をとられていては迅速で適正な経営判断をできないことも事実です。

 しかし、経営者は常に従業員に接するとき、それが労働者にとってプラスになるのか、マイナスに作用するのか、考えて行動していかなければ労働意欲の減退や反発を招き企業活動を支えている原動力=人を失うことにつながっていきかねません。

 労働意欲の維持・向上は経営者の使命ともいえます。




 

2対6対2の論理

 
 2対6対2=やる気がある者・中間的な者・やる気が感じられない者・・・2対6対2の論理は昔から言われています。

 あるいは、できる者・そうでもない者・できない者の論理かもしれません。

 企業全体をみてやる気があるものだけを重用した企業体質にするのか、中間的な者をやる気のある者に変えるのか、やる気のない者を作らない体質にするのか・・・

 CSRあるいは企業ブランドを考えれば先の「2」を重用するだけでは企業体質の変革には大きく影響しないことは明白です。




 

組合敵視か対話か

 
 日本には経営者と労働組合の長い対立の歴史がありました。

 あるいは連合や全労連、全労協といったナショナルセンターの色分け(セクション化)が現在も続いていることも事実です。

 しかし、労働組合を作る者は本当に悪でしょうか。

 逆にやる気のないものは企業を去ってしまうでしょうし、その会社に対しても過大な期待や思いもないものです。

 愛情を持ち、そこに働く価値を見出しているからこそ労働組合に加入するのですし、会社に対する思いも人一倍強いのです。

 組合を敵視するばかり経営活動が停滞したり、予想できないしっぺ返しを食らった、と言う経営者は少なくありません。

 労働者と経営者に溝があるのであれば、両者の溝を埋める唯一且つ最大の方法は対話なのです。




 

イデオロギーの対立の歴史は終わった

 
 イデオロギーと言う言葉を聞かなくなって久しいですが、労使の対立にイデオロギー的な対立の要素を持ち込む時代は終わりました。

 労使には必ず立場の違いはあります。

 しかし、大切なことはその違いを互いに認め合い、歩み寄ることです。

 どちらか一方が相手を押し込んでも見えない対立は深まります。

 会社が成長し、利益をあげてこそ従業員の賃金も待遇も上げていくことができるのは言うまでもありません。

 労働者も会社に対して、より働きやすく労働意欲が向上していくことを望むのは当たり前のことです。

 それぞれの立場や考えを語り、対話をして会社の成長・発展という労使共通の目標にどう向かっていくのか考えていくことが大切だと私たちは考えます。




 
   



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